SLEEPING PEOPLE
FEATURE 007

12月に待望のジャパン・ツアーを控えているスリーピング・ピープル。日本デビュー盤となった2ndアルバム『Growing』は、前作でのスピーディーに目まぐるしく移り変わる展開よりも、ドッシリと地に足を着けた人力ミニマル・ミュージックばりのグルーヴとメロウでスロウながらも変拍子、テンポチェンジを交えたこれまた非常にエキサイティングでプログレッシヴな作品となった。しかも今作では各メンバーのソロ・トラックを盛り込み、なおかつ親交深いPinbackのRob Crowが参加した初のボーカル曲までも収録した何とも興味深い意欲作。そんな素晴らしい新作アルバムを引っ提げて決行されるジャパン・ツアーの予習の一環にどうぞ!


HOMETOWN
San Diego, US

MEMBER
Brandon Relf
Joileah Maddock
Kasey Boekholt
Kenseth Thibideau (TARENTEL, PINBACK, HOWARD HELLO, RUMAH SAKIT, THINGY, PRINTS)

Amber Coffman (DIRTY PROJECTORS)

LABEL
TEMPORARY RESIDENCE LTD (US)
STIFF SLACK (JP)

WEB
SLEEPING PEOPLE
SLEEPING PEOPLE myspace
どのようにしてバンドは結成されたのですか?

2002年に、ツイン・ギターとドラムの3ピース・バンドで結成した。2003年にKensethがベースで参加したよ。

バンド名の由来を教えてください。

Jimi Hendrixのインタビューから引用したんだ。"そこには、眠っている人がたくさんいるんだ"。

あなたがたの1stアルバム『Sleeping People』は、日本でのリリースがないにもかかわらず好調のセールスを記録しました。今回この2ndアルバム『Growing』で待望の日本デビューとなるわけですが、今のお気持ちはいかがですか?

たくさんトロが食べられたらいいね。

今作はどのようにして制作されたのですか?

半分は、Dirty ProjectorsのAmber Coffmanと作って、後の半分は元のギタリストのJoileah Meddockと作った。Big Fish Studiosで、Ben Mooreと録音したよ。

今作ではバンドにとって新たな方向性を示唆した曲がいくつかあると思います。まず最初にですが、前作1stアルバムでは、目まぐるしくスピーディーに曲が展開していったスタイルに対して、今作ではグッとスピードを押さえ、人力ミニマル・ミュージックとも言えるほどメロウなんだけれどもエキサイティングに仕上がっていると思います。これについてはいかがですか?

今作は、音と構成が幅広くなっているね。そうだね、スロウになっているし、メロウにもなっているけど、メタルの影響も受けている。ファーストは、もっと若くて、頭の弱い感じだね。

今作では初のボーカル曲として、PinbackのRob Crowが歌っている曲がありますね。歌を取り入れたことについてはどのように考えていますか?

このアルバムでは、ボーカルを入れて実験してみたかった。Rob Crowは、よい友達だし、コラボレートしたかったんだ。

8曲目にドラム・ソロの凄まじい曲がありますね。この曲についてはどのように思いますか?

このアルバムでは、メンバー各々でソロの曲を作ったんだ。8曲目は、Brandonの作品だね。他の楽曲の激しさへの癒しとして、黙想的なものだと考えている。これは、KensethとKaseyのソロの曲にも同じことが言える。ライブの曲だけでないレコードを作りたかった。

USではTempirary Residenceからのリリースですが、レーベルについてはいかがですか?

素晴らしいよ!Jeremy DevineとTemporary Residenceは、一緒に仕事をすることはとても良いね。彼は、偉大なサポートをしてくれるし、世界に僕たちの音楽を広める手助けをしてくれている。それと、日本に辿り着く事が出来て、Stiff Slackとタクヤにも感謝している。

Temporary Residenceと言えば、EnvyやMono、World's End Girlfriendと日本のアーティストのリリースもありますが、好きな(又は知っている)日本のアーティストはいますか?

Envyとは、アメリカでツアーを一緒に周ったし、Monoとも一緒にライブをしたよ。日本でみんなに会えることを心待ちにしている。他にもいるけど、Melt Banana、Green Milk From The Planet Orange、The Ruins、Boredomsのファンだね。

メンバーのKensethは、自身のソロHoward Helloをはじめ、Tarentel、Pinback、Rumah Sakitなど数多くのバンドを経験していますが、こういった様々なバンドでのプレイはいかがですか?

いろんなタイプのバンドで演奏するのは楽しい。Sleeping Peopleは、4人のコラボレーションなんだ。このバンドと日本で演奏したいと常々思っていた。ありがとう!

あなたがたの出身地であるサンディエゴは、昔レーベルGSLが拠点としていたことから、個人的には凄く個性に溢れたバンドが多いイメージがあります。現在のサンディエゴの音楽シーンはどのようなものだと感じていますか?

サンディエゴの音楽シーンは、とても小さいけど、力強くて、影響力の高いバンドが排出されている。友人、ファン、ライブ会場など、良いローカルサポートを受けている。サンディエゴの"ミュージックシーン"の一部分であることは、幸せだね。

12月に初のジャパン・ツアーが決まっていますが、日本に来るのは初めてですか?

Kensethは、一度Rob Crowと行った事がある。あとは、誰も行ったことがないから、ツアーが楽しみで仕方がないよ。



INTERVIEW in September 2007
TRANSLATED by Kyoko Machida
TEXT by Masato Hoshino