RIMA KATO
FEATURE 034

ミディ・クリエイティヴよりデビューを飾り、90年代後半に活動していた女性デュオ、ストロオズ。デュオの解散後もひっそりと継続して 書かれ続けた楽曲郡が、去年の6月にミニ・アルバム『Harmless』という初のCD作品となって発表され、話題を集めた女性シンガー・ソング ライター、加藤りま。透明的で可憐な歌声とつま弾かれる温かなアコースティック・ギターの音色。どこかフリー・フォークやアシッド・ フォークの空気感を感じさせながらもどこまでも真っ直ぐに、ゆっくりと織り成されていく楽曲たち。優しくて体温的であり、でもどこか 切なくて哀愁的でもある、そんな全く背伸びを感じさせない等身大の唄の数々に心を奪われていきます。そんな彼女の初となる新潟でのラ イヴが決定!もう間もなくやって来ます!そのナチュラルなまでの唄心の数々を、是非お近くで要体感です。




HOMETOWN
Tokyo, JP

LABEL
AO TO AO (JP)
WAITING FOR THE TAPES (JP)
HELICOPTER (KR)

MEMBER
Rima Kato (STRROWS, FAMILY BASIC)

WEB
RIMA KATO myspace
RIMA KATO soundcloud

VIDEO

I Never Dislike You


Open Mind






2013 06 15 SATURDAY

Shofukuji Temple

Open 18:00 / Start 18:30

Door 1800JPY

live:
Gofish Trio with Asuna
Rima Kato

more info: experimental rooms
まず基本的な事からお伺いしたいと思うのですが、どのようにして音楽活動をスタートされたのでしょうか?

高校入学間もなくの音楽の授業でギターの課題があり、家で練習するうちギターが弾けるようになりました。 秋の文化祭に出演するため同級生と二人でストロオズというバンドを結成し、夏休みの終わり頃から二人で曲作りを始めました。

2012年にリリースされた待望のソロ初となるCD作品『ハームレス』、改めて聴かせて頂いていますが、ギターと唄のシンプルな構成でい ながら逆にそれが楽曲に深みを持たせていてとても素晴らしい作品に仕上がっていますね!今作は一体どのようにして制作されていったの でしょうか?

ありがとうございます。2009年頃にaotoaoレーベル・オーナーであるASUNAさんと知り合って、「もし新しい曲があったら聴かせて欲しい」 と言われて、デモとして渡していた曲と、CD用に新たに録音した曲とが混ざっています。すべて自宅で録音しました。1曲目の「open mind 」は新たに数バージョン録音したのですが、最初に録音したデモのほうが良いと判断してミックスだけ直して収録しました。 録音機材はMacにオーディオ・インターフェイスを繋いで録音した曲と、デジタルのMTRで録音した曲があります。マイクは兄に借りたRODE のコンデンサ・マイクを使っています。ミックス作業はどちらもMacで行いました。マスタリングというか、全体の音量バランスや曲間の調 整はASUNAさんにお願いしました。

楽曲の制作には普段どのようなものにインスピレーションされる事が多いですか?

昔は悲しいことや切ない気持ちみたいなものから曲ができることが多かったような気がしますが、 最近は印象的な出来事などがなくてもその時々の気持ちで何かしら作れるような気がします。

ストロオズの解散後、しばらく表立った音楽活動から遠ざかっておられましたが、そのブランクが現在の音楽にどのように影響している と思いますか?

物心つく前から常に音楽があるのが当たり前という環境で育ったので、数年間音楽と離れていたのは結果として良かったと思います。 よくある話だと思いますが、ストロオズでデビューした時はまだ高校生だったのですが、当時リリースしてもらったミディ・レコードには サニーデイ・サービスやゆらゆら帝国が在籍していたので、ある程度売れなければいけないのではというプレッシャーを感じてしまい、音 楽が楽しくなくなってしまいました。 また、解散後ソロで活動するならストロオズとはまったく違うことをしなければいけないのでは、というのがハードルになって、その間に も少しずつ作って録音していた曲も発表できず、ブランクが長くなってしまったのですが、その間にリスナーとして以前と比べて更にいろ いろな音楽を聴くようになったおかげで、ソロとして自分の音楽を再発見できたのがよかったと思います。

今回の作品はao to aoから、そしてその前のテープ作品2本は同じくao to aoを運営されているASUNAのテープ専門レーベルのWFTTapesか らのリリースとなりましたが、レーベルについてはいかがですか?

私がソロでライヴを始めて間もなく、物販用に何か音源を作ろうとASUNAさんから提案があり、CD-Rじゃつまらないよねという意見が一致し 、 二人とも出発点はカセット・テープの音源で思い入れもあったのでWFTTapesからリリースしてもらいました。 このレーベルがスタートした頃は、アメリカなどではすでにカセット・テープの再評価はあったようですが、 日本の身近なミュージシャンで物販でカセット・テープを置いている人はまだいませんでした。 空テープやケースを業者から取り寄せたり、ジャケットも凝っていて、CD-R でなくわざわざカセットで出す意味を感じさせるレーベルだと 思います。aotoaoのミニCDもジャケットの細部までディティールにこだわりがあり、音だけでなく物として持ちたくなるような魅力がある と思います。

現在金沢にお住まいとお聞きしたのですが、金沢での音楽に関するものについてはいかがですか?

まだあまり金沢の音楽に触れる機会が少ないので印象が掴めていません。音楽好きな方は沢山いると思います。

加藤さんの実兄とのユニット、Family Basicとしての最近の活動についてはいかがですか?

住んでいるところが離れてしまったのでなかなか難しいですが、帰省するタイミングで録音しようとは話しています。

最近のお気に入りのアーティストや作品がありましたら教えて下さい。

金沢の音楽好きの知人に教えてもらったMolly Drakeがとてもすてきでした。ニック・ドレイクのお母さんだそうです。 やはりとても好きなConnie ConverseをリリースしているSquirrel Thingというレーベルから出ています。

今回初となる新潟ライヴが決定していますね!新潟にはどんなイメージがありますか?また今のお気持ちはいかがですか?

新潟はやはり冬の雪深いイメージ、マツヤのチョコレート、エフスタイル、金属加工、などでしょうか。新潟の会社で作られた包丁や鍋を愛用しています。初めて新潟に行けるのでうれしいです。日本海タワーに行ってみたいです。

それでは最後に新潟で待つリスナーの皆さんにメッセージをお願いします!

良い演奏ができるようがんばります。みなさんにお会いできるのを楽しみにしています。



INTERVIEW in May 2013
TEXT by Masato Hoshino